デリカD5を買ったときに初めて私はHID(ディスチャージヘッドライト)を搭載した車に乗りました。走行は13万キロ、11年目を迎えています。いろんな場所に痛みがきているもののこの車の実用性は今なお健在で、何かに乗り換えるという選択肢が浮かばないほど大切に乗っている車であります。
そんな中、夜道を走っていると「何だかヘッドライト暗い気がする」と車を止めて前方確認をすると、助手席側の電気が消えてる…。あれ?故障かな?調べると、
”HIDの寿命は2000時間と一般的に言われているそうです”
知らなかった…一生ものだと思っていました。バーナー不良?バラスト不良?そんな言葉が出てきますが、とにかく従来の電球にある”フィラメント”がないHIDは電極の間に放電した雷のような光を光源としているため球切れの概念が違っていたわけです。ディーラで買う時そんなこと言われなかったし、説明することでもなかったのかもしれませんが、、、
今回HIDが完全に付かない状態になったわけではなくて、
・付いたり消えたりを繰り返す
・左右比べて片方が暗くなった
そんな状態になったわけです。この状態ではどのみち車検は通りませんので交換することにしました。
HIDの交換
家の電球の交換と感覚は似ていますので、わざわざディーラーに持っていって工賃を取られてしまうのも個人ながら馬鹿らしく感じますので(もちろんヘッドライト本体と一体になっている複雑な車種もあるのでその場合は私でも頼むと思います…)安全第一な方法と一番安価な方法を選択して交換をしました。
※HIDランプ(HIDバーナー)はハロゲンランプと違って電圧が高圧でなんと20000Vを発生させます。当然ながらではありますが、エンジンは切った状態で行いましょう。
キャップを外す
エンジンルームを開けてヘッドライトの装置の背面を見ると蓋が出てきます。固着しているかのような硬さ。というよりはゆっくりトルクを入れるような形で開けていくと、ニュルニュルっと回転していくので簡単に開くと思います。
バラストを外す
蓋が外れたら今度はバラストと呼ばれる鉄の塊を回して外します。
このバラストと呼ばれる部品は冒頭にもあったようにバラスト不良によるHIDバーナーの点灯不良の可能性もあります。この部品、簡潔にいうとHIDへの電力の供給を安定させる装置なのですが、確率としてはHIDバーナーの方が寿命が早く終わる方が可能性が高いのでバラストを外してランプを交換する順序で良いかと思います。
もし、疑うのであれば、左右のバラストを交換してみて確認するのも方法としてはアリですし確実です。この検証はHIDバーナーを交換して「おかしいなぁ〜」と思った時にその段階で行えば良いことだと思いますので、ヘッドライトが消えた→HIDバーナーの交換とまずは疑って対処してほしいと思います。
クリップを外してランプを外す
バラストを外すとヘッドランプのお尻が見えてきました。そのお尻を支えているのが写真にあるクリップになります。そのクリップを摘んで外に出すとヘッドランプ、つまりHIDバーナーが出てきます。
そうしたら外した順序と逆に作業したら交換は終わりです。実に10分程度の作業でした。
今回交換したHIDバーナーの明るさは以前の規格より明るい6000kを選択しました。交換前は元々の明るさが出ていないので写真比較に大きな差が出ますが、以前より明るくなったのは間違いありません。
デリカD5のHIDバーナーとケルビン数
デリカD5のHIDバーナーの種類は”D2C”という種類になります。価格帯は3000円〜15000円ほどでブランドがあるかないか、使っている材料が違うかどうかで実用性としては「ランプが点けばいい」と考えるのであれば安いものを選んでもいいと思います。おそらくですが、車自体の寿命を考えたらこの部品を交換するのは一台に一度あるかどうかというものなので、金銭的余裕があればこだわってもいいかもしれません。
ケルビン数と車検
HIDバーナーにはそれぞれ”ケルビン数=k”と言って明るさ、〇〇ルーメンみたいな規格があります。
これは暗すぎても見にくいですし、明るすぎると対向車の人が眩しく不快に思うことや運転手自身にとっても視認性が悪くなる場合があります。
一般的に4500k〜6000kが選ばれている明るさです。
車検に合格するケルビン数は”6000k以内”なので、それ以内の数値でHIDバーナーを選択すると良いと思います。
車検においてもう一つ、光軸調整を要する場合があります。デリカD5もヘッドランプのユニットごと交換となると必要な調整になりますが、HIDバーナーのみの交換であれば光軸が車検に通らないほどのズレはないはずなので問題ないと思います。
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