木材の背割り、芯引きについて

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背割りって何?

丸太や家の柱、玄関柱(玄関のひさしを支えている柱)などに入っている縦方向の切り掛けのことを”背割り”と言います。また自分がお世話になった材木屋さんは”芯引き”なんて言葉を使っていましたが、同じ意味を持っています。

背割りの有無で何が違うのか?

背割りをする理由は木材の自然収縮による割れを防止することです。
例えば背割りをしていない木材は写真のようになります。

このように亀裂が入り割れます。最初から割れているのではなく、気温が上がったり、日差しに晒すことで木材内部の熱が上がり膨張します。ピシッっと音がすると思うのでその時に割れが発生しています。ピシッって音は夕方、気温が下がり日差しがなくなり冷える時にもう一度鳴ります。朝と夕一度ずつ毎日と言って良いほど家のウッドデッキは鳴っています。
つまり背割りの工程を省きました。

次の写真は背割りをした丸太の側面になります。

割れは小さいですが、実は背割りをしていてもヒビは入るんです。
ただ目立ちにくい、ピシッっと音がなりにくい部分で言えば確かに背割りをしておいた方が良いのだと思います。
見た目であって、実際は好みであり、購入した材木屋さんでは背割りを勧められることはありませんでした。

背割りの役割とは?

それでは”背割り”の役割とは考察してみても、木材の強度を上げたり下げたりするものでもありません。
厳密に言えば背割りをした木材の方が強度は落ちます。背割りをする重要な役割とは、その強度を落としてでも放熱を促す、雨や湿気による木の腐り、水分の蒸発を早くするという部分で木材を長持ちさせる方法であると言えます。
木材にも種類があり、硬い柔らかい、水分油分がどうであるとか、使う部分が芯なのか側なのか、それらを考慮してあっている場合とそうでない場合があると思います。
背割りをしないで自然収縮による亀裂を使い乾燥を促す方法もあるということです。

結論:やらない方が良いと思います

業者の方、中でも詳しい方にやってもらうのなら話は別になります。
ただ自分でやる場合や、背割りをする深さによって著しく強度の低下に繋がるリスクがあることだけは言えます。木材は乾燥させても水分を吸収、蒸発を繰り返します。背割りをしたといっても何年か経過すると割れは発生します。
木材はいつかは腐り弱くなりますし、その時点で寿命です。特に自分でやられる場合はその寿命を縮めてしまう結果になるかもしれません。
建物ならそれは見た目ではなくて安全第一です。
それに木目がどの木材も同じものがないため、同じ位置で背割りをするのならただでさえ寿命があるものなのにばらつきが出てしまう原因になってしまいます。
それこそ建物、多くの材料を同時に使うのなら背割りという方法は怖いです。
自然が一番です。

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